保険と言うコトバ
私たちは、ごく自然に保険という言葉を使っています。
生命保険、あるいは火災保険といった不慮の事態に備えるために保険料を支払っています。
危険に備える制度として保険は、研究が重ねられ、現在では多くの種類に保険が細分化されるようになりました。
自動車保険もその一つです。
自動車保険があるからこそ、危険の多い自動車社会での運転も、わたしたちは安心して暮らしていけるといえます。
そもそも保険という言葉にはどのような起源があるのでしょうか?保険の『保』という漢字は、人が子供を背負っている様子を示し、子を養う、やすんずる、保つなどの意味があります。
また、『険』には、切り立った山、険しい、守りが固いなどの意味があります。
したがって、保+険=保険は、「危ういことから守り、備える」「危険を請け合う」という意味になります。
保険という言葉は、わたしたちの生活に密接に関係し、守ってくれているという意味の言葉になるのです。
保険というものを日本に初めて紹介したのは、福澤諭吉です。
諭吉は、『西洋旅案内』という本の中で、保険というものが西洋にあり、それを「災害請合の事」と記しています。
この本の中には既に現在と同じような保険があったことが記されており、生命保険は「生涯請合」、火災保険は「火災講合」、海上保険は「海上講合」と言われていたと書かれています。
また「災害請合の事」を英語では「インシュアランス」と発音するとも記しています。
これは、英語のinsuranceのことで、このinsurance(保険・保護・備え)は、insureの名詞形です。
insureには保険をかける、守る、請け合う、備えるなどの意味があります。
参考記事:図録 世界の金融保険会社ランキング